ECSシーズン7決勝大会がまもなく開催されます。レギュラーシーズンで決勝大会進出を決めた全チームを見ていきましょう。レギュラーシーズンでエキサイティングな戦いを繰り広げた北米とヨーロッパの上位チームがロンドンのウェンブリーにあるSSEアリーナに集結し、ECSシーズン7のトロフィーと賞金総額$500,000をかけて熱戦を繰り広げます。
Eスポーツ・チャンピオンシップシリーズ(ECS)シーズン7とは?
ECSはCS:GOトーナメント方式で行われるFACEIT主催の人気の大会で、今回がシーズン7になります。ヨーロッパと北米の2地域のサーキットで構成され、20を超すチームがECSシーズン7決勝大会の出場資格をかけて、2本先取(Bo3)のノックアウトブラケットで戦います。
それぞれの地域で5週にわたり、8チームがオンラインのシングルエリミネーションブラケットで対戦します。最初の3週に優勝したチームがロンドンで行われる決勝大会の出場権を獲得します。残り2チームは、ヨーロッパと北米でそれぞれレギュラーシーズンの最高賞金を獲得したチーム(すでに出場権のあるチームを除く)に割り当てられます。
ECSシーズン7決勝大会の方式
決勝大会は、グループステージとプレーオフの2つのステージで構成されます。
グループステージは6月6日と7日に行われ、4チームずつ2つのグループに分かれて戦います。グループステージは、第1戦は1本先取(Bo1)、残りの対戦は2本先取(Bo3)のダブルエリミネーション方式です。各グループの上位2チームがプレーオフに進みます。
プレーオフは6月8日と9日に行われ、ECSのレギュラーシーズンと同様にBo3のシングルエリミネーションブラケットで戦います。
ECSシーズン7決勝大会のアウトライトウィナーオッズ
ECSシーズン7決勝大会のオッズが出たら、この記事に追加されます。
チャンピオンシップ優勝候補:ECSシーズン7のトロフィーを獲得するのはどのチームでしょうか?
5週にわたるECSシーズン7のレギュラーシーズン終了後、ECSシーズン7決勝大会では、北米とヨーロッパで選出された計8チームが、ECSシーズン7のトロフィーと賞金総額$500,000をかけて、オンラインのスキルを証明するべくBo3ノックアウトブラケットで戦います。
Astralis(AST)は、この1年、CS:GOの3つのメジャータイトルを総なめにし、13か月連続という前例のない長さとカウントで1位に輝き、Counter-Strikeの世界の頂点を極めたデンマークのチームです。今回は、絶対的王者として、ECSシーズン7決勝大会に乗り込みます。
チームは、ECSシーズン7開始早々の第1週にBo3ブラケットで皆を唸らせる勝ち方でTeam LDLC(16 – 7、16 - 4)、AVANGAR(16 - 14、16 - 13)、Ninjas in Pyjamas(16 - 9、16 - 1)と撃破し、前人未踏の強さを披露しました。チームは、ロンドンで行われる決勝大会の一番乗りを決めました。このチームが優勢であることは、最もよくプレイされる3つのマップの勝率に表れています。この記事を執筆している時点で、Inferno(勝率92.3%)、Dust2(勝率73.3%)、Overpass(勝率62.5%)となっています。
他のチームにとっては、AstralisがECSシーズン7決勝大会での試金石であり、このCounter-Strikeチャンピオンを倒すことが目標になります。
ECSシーズン7決勝大会の決定的フェイバリットですが、ベットするなら、最近行われたBLASTプロシリーズ マイアミ&マドリード2019でAstralisが期待を大きく下回ったことに注目した方がよいでしょう。マイアミでは、OverpassでMIBRとTeam Liquidに敗れ(それぞれ16 - 2、16 - 14)、Dust2でFaZeに敗れました(16 - 5)。マドリードのENCE戦では、Dust2(16 - 13)、Nuke(16 - 9)、Train(16 - 13)でゲームを落としました。このマドリードの結果は特に興味深く、ENCEがAstralisのNuke 31連勝(LAN)を阻止し、Astralisのトーナメント優勝を阻んだことは、分析が必要です。
Ninjas in Pyjamas(NiP)は第5週でも勝ち上がることができず、ECSシーズン7決勝大会への道が絶たれたかと思われましたが、決勝大会の残りの出場権をかけて戦っていた同じスウェーデンのFnaticがAVANGARに勝った結果、出場権が転がり込んできました。第5週の不振とは打って変わって、この3か月間は調子を上げてきており、BLASTプロシリーズ2019のイベントとIEMシドニー2019では好成績を残しました。
NiPは2019年の初優勝を求めており、好調を維持したままECSシーズン7決勝大会を迎えたいと考えています。
NiPの注目すべきキープレイヤーはCSプレイヤーのf0restで、調子を上げてきているレジェンドです。IGLをやりながら、キルデス(KD)差がチームトップで、これは最近のCS:GOでは珍しい組み合わせです。2019年に最もプレイされたマップは、Nuke(勝率60%)、Train(勝率53.8%)、Mirage(勝率50.0%)で、この3つを選択するのが定番となっています。
イベント中のNiPのパフォーマンスを評価してベットするつもりなら、マップの拒否とCT側でのパフォーマンスを注意深く見守る必要があります。統計によれば、NiPのマップ勝利のかなりの部分をCT側が占めており、T側でのパフォーマンスは依然として低調です。
NRG Esports(NRG)も目が離せない北米のチームです。SSEアリーナで行われるECSシーズン7決勝大会のロスターは米国人主体で、IEMシドニー2019とスターシリーズiリーグシーズン7 LANイベントの両方で3位に入賞して好成績を上げているプレイヤーが登録されています。NRGは、ECSレギュラーシーズンの第2週にSpacestation(2 - 0)、INTZ eSports(2 - 0)、FURIA Esports(2 - 1)を破って決勝大会の出場権を手に入れました。
- 参考記事:CS:GOマッププール入門
NRGの世界ランキング復活をけん引したのは、古参メンバーのBrehzeとEthanです。この2人の2019年の個人成績データは輝かしいものとなっています。こうした個人成績がNRGの強力なマッププールにつながっており、マップ選択で登場する可能性が高いマップはTrain(勝率100%)、Overpass(勝率66.7%)、Mirage(勝率63.6%)となっています。
Bo1とBo3で構成されるグループステージをNRGが突破するには、新たに加入したメンバーも含め、NRGチームの各メンバーが好成績を出す必要があります。新メンバーのTarikは、スタープレイヤーとしての経験をウェンブリーで発揮することが期待されています。
MIBRの2019年は荒れていて、多くのアナリストが早くからロスターの能力に懐疑的でしたが、現在は好調で、その調子を維持しようと努力しています。最近は好成績を挙げており、BLASTプロシリーズ マイアミ2019、IEMシドニー2019、ECSシーズン7レギュラーシーズンの対戦で勝利を収めています。このブラジルチームは第5週にTLとの接戦を制して、ウェンブリーで行われる決勝大会進出を決めました。
2019年の成績を分析すると、MIBRチームのマップ選択のトップ3は、Overpass(勝率60.0%)、Mirage(勝率61.5%)、Train(勝率66.7%)で、概してプラスのマップレコードを記録しています。チームの復調はcoldzeraの力によるもので、最近の試合ではたった1人で幾度もMIBRラウンドを勝ち取り、いつもだったら有利に進まないような試合も制しました。
ベッターはMIBRの現状のパフォーマンスを評価するのに苦労するかもしれませんが、過去の試合データは、このブラジルチームがECSシーズン7決勝大会で健闘する可能性があることを指し示しています。先ほど述べたように、coldzeraがMIBRのキープレイヤーであり、イベントでのチーム全体のパフォーマンスは、彼の活躍いかんにかかっていると言えるでしょう。
挑戦者たち:注目のアウトサイダー
「The North」は今も昔もGame of Thronesの重要な領地ですが、同じ名前が付いたデンマークのCS:GOチーム、North(NRT)は、この3か月間メジャー大会に欠場し、CS:GOシーンで自分たちのルールを確立するためにさらなる困難にぶつかっています。NRTは、第2週にVirtus.pro(2 - 1)、AVANGAR(2 - 0)、Team Vitality(2 - 1)と勝ち進み、レギュラーシーズンの早い段階でECS決勝大会の出場権を獲得しました。
ここまでシーズンを欠場していたこのデンマークチームは、ECSシーズン7決勝大会でタイトルを勝ち取るための作戦に着手します。
NRTは、同じく顔ぶれがすべてデンマーク人のAstralisにつぐ世界第2位のチームとしての地位を確立する絶好のチャンスを逃している、と主張する人もたくさんいます。NRTから移籍したプレイヤーを主体としたOpTic Gamingの結成とNRTの出場試合数の不足から、アナリストたちはNRTの能力を疑問視しています。2019年の入手可能なデータのうち、NRTがプレイした上位3つのマップは、Train(勝率76.9%)、Inferno(勝率57.1%)、Mirage(勝率42.9%)で、さらにDust2(勝率75%)とNuke(勝率66.7%)でチームの全体的なマッププールをまとめています。
Team Vitality(VIT)は、CS:GOシーンで多くの人が張り巡らしているレーダーから漏れていますが、それにはもっともな理由があります。フランス人を主体とするこのチームは、ティアツーのオンラインとオフラインという目立たないイベントで活躍しているため、Twitchのようなストリーミングプラットフォームで放映される時間が少ないのです。しかし、CS:GOに当たるスポットライトの中でこのチームの露出時間が少ないことは必ずしも悪材料ではありません。チームはこの3か月間にこれらのイベントでのマップ勝利記録が60 - 22という圧倒的な成績を出しています。
- 参考記事:CS:GOベッティングにマップ知識を活用
VITは、レギュラーシーズンの第3週にVirtus.pro(2 - 0)、Valiance(2 - 0)、OpTic Gaming(2 - 1)を破って難なく出場権を獲得し、ECSシーズン7決勝大会に参加します。チームの2019年のマップ選択を見ると、Dust2(勝率82.6%)とMirage(勝率59.3%)のマップがこのロスターの不動の選択で、3番目にプレイするマップとしてNuke(勝率82.4%)、Overpass(勝率82.4%)、Inferno(勝率68.8%)が並んでいます。
ベッターが、FURIAほどは変動が激しくないアウトサイダー候補を探そうとしているなら、VITが基準を満たすだろうと考えるかもしれません。このチームはベテランとルーキーのCS:GOプレイヤーが混在しており、おおむねプラスの試合成績で、ECSシーズン7決勝大会進出を果たしています。
FURIA Esports(FUA)は、多くの人からCS:GOシーンの期待の星と評されるようになって、ECSシーズン7決勝大会のトロフィーを獲得すべくヨーロッパに戻ってきます。FUAは、ECSレギュラーシーズン第2週のグランドファイナルでNRGに2 – 1で惜敗した後、第3週に決勝大会出場権をもぎ取りました。
FURIAは、2016年にメジャータイトルを獲得したLuminosityのロスターを彷彿させるプレースタイルで、SSEアリーナのステージに火花を散らすべくやって来ます。
ブラジルの若いロスターは、戦略が独創的なIGLとたくさんキルできる素質を持ったFraggerがアナリストから高い評価を受けており、伸びしろがあると見込んでいる人もいます。FUAのライフラーKSCERATOは、ワールドクラスのプレイヤーに育つ有望株として注目を浴びており、北米とブラジルのトップチームが獲得に関心を示しているといった噂も飛び交っています。チームの主なマッププールは、Inferno(勝率70.4%)、Overpass(勝率73.1%)、Mirage(勝率69.2%)で構成され、Vertigo(勝率100%)はこれまで4戦全勝の必殺マップです。
FUAは、SSEアリーナで番狂わせを引き起こす可能性が最も高いアウトサイダーになることが予想されますが、ベットするときは、ロスターに評価できるだけの十分な実績がないことに注意してください。また、移動後の体調管理など、チームの経験不足が問題を大きくしそうな外部変数が関係してくることもあります。
Complexity Gaming(COL)は、理想的とは言えない状況でECSシーズン7決勝大会に参加します。第1週に優勝したRougeが解散したために、2位のCOLに出場権が回ってきたのです。北米のこのチームの最近の結果は、Bo3方式で対戦したときの成績が目立って悪いことを示しています。
ただし、ベッターは、ECS決勝大会でCOLチームを見くびるべきではありません。このチームは、NFLスーパーチームのDallas Cowboysと提携して、テキサス州フリスコに数百万ドルかけて新しく建設されたトレーニング施設に最近移ったところです。ECSシーズン7決勝大会に向けて、COLのロスターはプロ並みのスポーツ心理学者とトレーナーのサポートを受け、ロンドンの試合準備を手伝ってもらうことができるでしょう。このチームが最もプレイしたトップ3のマップは、Mirage(勝率53.3%)、Nuke(勝率41.7%)、Inferno(勝率40.0%)です。
アクションに参加し、チケットを予約して6月8日から9日までロンドンのウェンブリーにあるSSEアリーナで行われるECSシーズン7決勝大会のライブを視聴しましょう。Twitchでは、6月6日からゲームが放映されます。