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6 3, 2020
6 3, 2020

LCSとLECとは?

リーグ・オブ・レジェンド・チャンピオンシップ・シリーズとは?

リーグ・オブ・レジェンド・ヨーロッパ・チャンピオンシップとは?

LCSの歴史

LECの歴史

LCSとLECとは?

北米とヨーロッパを代表するLCSとLECは、世界で最も古いフランチャイズ方式のeスポーツリーグの1つです。続きを読んで、LCSとLECについて詳しく知りましょう。

2009年10月、Riot Gamesがリーグ・オブ・レジェンド(LoL)を発売しました。LoLは、後に業界を根本的に変え、地球上で最も人気のあるゲームの1つになるPCゲームです。その成功の大きな要因は、ゲームの競争的側面への強い関心です。

このマルチプレイヤーオンラインバトルアリーナ(MOBA)は、eスポーツ業界の先駆者になり、今でも毎年、世界中の最高のチームが競い合う世界最大のトーナメントであるLoLワールド・チャンピオンシップで数千万人の視聴者を魅了しています。

LoLのeスポーツとしての最初の2シーズンは、さまざまな第三者が多種多様なトーナメントを開催しました。その後、Riotがその年の末にワールド・チャンピオンシップを開催しました。しかし2013年、このゲームパブリッシャーは、独自の国内リーグであるLoLチャンピオンシップ・シリーズ(LCS)の北米版とヨーロッパ版を導入することで、LoLのeスポーツシーンでより実践的なアプローチを取ることに決めました。ただし、ヨーロッパ版のチャンピオンシップ・シリーズは後に独自ブランドであるヨーロッパ・チャンピオンシップ(LEC)へと枝分かれしていきました。

両リーグは今日でも継続しており、各リージョンの10チームがスプリングスプリットとサマースプリットに分かれた2部シーズンを戦います。サマースプリットの優勝チームは、最も切望されているeスポーツタイトルの1つであるサモナーズカップを掲げる栄誉を手に入れるチャンスとなる、ワールド・チャンピオンシップ(Worlds)への出場権を獲得します。

LCSの歴史

北米リーグLCSの基盤は、リーグが存在する前から何年にもわたって火花を散らしてきた2チームのライバル関係の上に成り立っています。

2010年に結成されたCounter Logic Gaming (CLG)はLoLで最も古いチームであり、かつてのトップレーナーであるGeorge "HotshotGG" Georgallidisによって創設されました。ただし、HotshotGGは彼と短期間だけチームメートだったAndy “Reginald” Dinhと馬が合いませんでした。Reginaldはチームを脱退し、CLGの誕生に一役買った弟のDanの力を借りて彼自身のチームを作りました。それがTeam SoloMid (TSM)です。このチーム名は、彼自身のコミュニティベースのウェブサイトであるSoloMid.netにちなんで付けられたものです。

TSMとCLGの起源は、競争的なリーグ・オブ・レジェンドの初期までさかのぼることができます。

両チームの創設者が引退した後もライバル関係は白熱したままです。TSMは、2013年に初めて開催されたスプリングスプリットで優勝を飾った直後に超人気ブランドの1つになり、それ以来合計で6度の国内タイトルという最多記録を積み上げています。しかし、2015年夏、CLGがようやく輝きを放ちました。CLGは、マジソンスクエアガーデンの熱狂的な観衆の前でTSM相手に3-0で圧勝してLCS初優勝を飾り、ずっと待ち望んでいた勝利の美酒に酔う瞬間を手に入れました。

LCSの成功はCloud9の存在なしに語ることはできません。Cloud9は史上初のサマースプリットの前に昇格を果たし、LCSを大いに盛り上げました。今や伝説となった同チームはデビュースプリットで圧倒的な力を発揮し、LCSの史上最長連勝記録(13連勝)を作りました。ほとんどの勝利はLCSスプリットであげたもので(25勝)、30勝3敗の勝率91%という驚異的な成績でスプリットを制しました。

2018年、Riotはリーグをフランチャイズ化し、長期にわたる申請プロセスの後、降格の可能性がないLCSの不動の地位を10チームにオファーしました。100 Thievesなどの一部の新しいチームはすぐにファンの賛同を得ましたが、シューティングゲームの熱烈な愛好者であるOpTic Gamingなどのチームはそれができず、その結果として売却されることになりました。

フランチャイズ化により、Team Liquid (旧称「Team Curse」)は、強力な財政的支援を活用して多額の投資を行うことが可能になり、チームの皮肉な「4位の呪い」を終わらせて、詩的に表現すれば「史上4番目にLCSタイトルを獲得したチーム」になりました。

北米シーンには多額の資金が投入されており、一部のプレイヤーは年に100万ドル以上稼いでいますが、この地域は国際大会では苦戦しています。Cloud9はWorldsのグループステージを突破したことがある唯一の北米チームであり、2018年に準決勝に進出してこれまでで最高の結果を記録しました。一方でTeam Liquidは、もう1つの国際イベントであるミッドシーズン・インビテーショナル(MSI)の決勝に進出して世界を驚かせましたが、決勝でヨーロッパのライバルであるG2 Esportsに、LoLのベストオブ5形式の国際試合で史上最短の試合時間で敗れました。

一見して大会がなく、国内の人材が不足しているようであることが北米の停滞の一因です。やるべきことがたくさんあるのは間違いありません。

LECの歴史

北米のLCSが始まった2013年には、ヨーロッパの姉妹リーグであるEU LCSも創設されました。EU LCSはLECへの改称を経て、2023年にリーグ・オブ・レジェンド EMEAチャンピオンシップへと拡張されています。このリーグは、eスポーツ史上最も高名なチームの1つが支配的立場に立ちました。それがFnaticです。Fnaticは、2年前に史上初めて開催されたLoLワールド・チャンピオンシップをすでに制覇しており、それに続いてEU LCSスプリット開幕以来3回連続優勝しました。

その連勝は、2014年の夏に伝説的ミッドレーナーであるHenrik "Froggen" Hansenが率いるAllianceによって止められました。Allianceは現時点で、FnaticとG2以外でヨーロッパタイトルを獲得した唯一のチームです。Allianceは非常に好調に見えましたが、悲劇的な結末を迎えました。WorldsでブラジルのKaBuM! e-Sportsにまさかの敗戦を喫し、グループステージ通過を逃すという期待外れの結果に終わったのです。

その後、Fnaticが復権し、2015年のスプリットを両方とも制覇しました。さらにレギュラーシーズンを負けなしで通過した初のLCSチームとなり、サマースプリットを18勝0敗という驚異的な成績で終えました。このときのFnaticは、ヨーロッパの歴史上最も偉大なチームの1つとして今でも人々の記憶に刻まれており、Fnaticの伝説的なミッドレーナーであったEnrique "xPeke" Cedeño Martínez率いるOrigenを、5ゲームマッチの最終ゲームまでもつれ込む激戦で倒しました。その後両チームは、中国で開催されたWorldsで見事なパフォーマンスを見せて準決勝に進出しました。この大会では、RiotがCGIで制作された巨大な老ドラゴンを紹介し、デジタルグループの「K/DA」を発表しました。

しかし2016年には、Carlos "Ocelote" Rodríguez Santiagoが率いるG2の昇格によって状況が大きく変わりました。Oceloteはかつてのミッドレーナーで、好き嫌いがはっきり分かれる性格をしており、不名誉にもxPekeとFnaticの両方とライバル関係にありました。

G2は、次の4回のEU LCSスプリットを圧倒的な強さで制しましたが、国際大会では驚くほど苦戦し、2016年も2017年もWorldsのグループステージを突破できませんでした。

翌年はG2にとって再建のシーズンとなり、その年はWorldsの予選を突破するのが精一杯でした。その一方でFnaticがトップに返り咲きました。このトーナメントでは、ヨーロッパのチームが大本命の韓国と中国のチーム相手に何度も番狂わせを演じて世界に衝撃を与えました。

前年に下馬評の低かったMisfitsが伝説的チームのSK Telecom T1を相手に素晴らしいパフォーマンスを見せたことに刺激を受けてヨーロッパのチームが突然活気づきました。G2とFnaticがグループステージを突破し、Team Vitalityが絶対的世界王者のGen.G (旧称「Samsung Galaxy」)とMSI王者でトーナメント本命のRoyal Never Give Up (RNG)を破るという大番狂わせを起こしました。

その後、G2がさらに大きな番狂わせを起こしました。準々決勝でRNG相手に素晴らしい5ゲーム勝利をあげたのです。一方、Fnaticはワールド・チャンピオンシップの決勝に進出しました。西洋チームが決勝に進出したのは、Fnatic自身がシーズン1で成し遂げて以来でした。しかし、どちらのEUチームも中国のInvictus Gamingに0-3で粉砕されました。

なすべきことはまだたくさんありますが、ヨーロッパは、LCSのフランチャイズモデルへの答えとしてLECにリブランドした初年度に、自身を北米から切り離し、国際的威信を実証しました。

それは2019年にG2が記録した歴史的な年につながりました。G2は、チームのスタープレイヤーであるLuka "Perkz" Perkovićをボトムレーンにコンバートし、FnaticのミッドレーナーであったRasmus “Caps” Wintherと大型契約を結ぶ余地を作るという型破りな変更を行ったのです。

このコンバートは大きな効果をもたらしました。G2はそのユニークなプレイスタイルでヨーロッパチーム初のMSIタイトルを獲得し、Worldsの決勝にも進出しました。しかし、残念ながらFnaticと同じ運命をたどり、中国のFunPlus Phoenixに0-3で敗れました。

G2は、2020年のLECスプリングスプリットを制してFnaticの国内タイトル獲得記録の7回に並びました。しかし、両チームが本当に切望しているのはワールド・チャンピオンシップでの成功です。

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筆者について

Jack Stewart

スポーツジャーナリズムで経験を積んだJackは、数年前、イギリスの新聞で初のeスポーツ常勤ジャーナリストとなったのを機にeスポーツ分野でのキャリアをスタート。ここ数年はLeague of Legendsを徹底的に追い求め、Pinnacleで専門的な見識を伝えています。

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