簡単な説明から見ていきましょう。CS:GO Majorは、Valveがスポンサーとなっている有名なチャンピオンシップイベントです。これらの特定のイベントでは賞金総額最高$100万が用意されており、通常は全24チームで構成され、3つのステージに分かれて対戦します。
主にValveは誰がMajorをホストするのかを決定し、ホストの候補には厳格な基準を設けています。その規定上、ホスト候補は以下のことを考慮する必要があります。
- 期待を上回り、革新する
- 通常のプレイヤーが自宅で視聴する時間帯である
- プレイヤー視聴者がお気に入りのビューイングプラットフォーム(Twitch.tvなど)を利用できる
そして、ビジネスの交渉が始まります。基準を満たすすべての候補者からの提案を精査した後に、必要なロジスティックスを最終決定します。詳しくは、こちらをご覧ください。
CS:GO Majorはその年の最も重要なイベントの1つと位置づけられ、世界の選りすぐりのチームが持っているものをプレイし、見せてくれる時間です。また、地域のチームの中から新しい才能が現れる時でもあります。
これらのイベントは3週間のコースで開催されることを覚えておいてください。このような理由から、イベント主催者がMajorをホストする上での厳格なポリシーをValveは整えています。通常、これらのイベントが発表されると、同時期に開催されるその他のCS:GOイベントはありません。これは大多数のチームがMajorやMinorシリーズを優先して参加するためです。
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CS:GO Majorの形式とスケジュールの理解
プレイヤーやファンの観点から見ると、大きな混乱やフラストレーションがある場合があります。2018年(ELEAGUE Major: 2018年ボストンから開始)、Valveは新しいトーナメント形式を発表しました。オフライン予選をCS:GO Majorの一部に組み込むというものです。
CS:GO Majorまでには3つのステージがあり、(まだ出場資格がない)チームが出場資格を得るために開催される4つの地域のMinorがあるということを一つ覚えておきましょう。詳細については後ほど説明します。
Challenger Stage
CS:GO Majorの1週目はChallenger Stageです。これは、次に進むためと「The New Legends」になるために、16チームが互いに対戦するステージです。16チーム中8チームだけがChallenger StageからLegends Stageに進む資格を得ます。
これらの16チームには、前回のMajorですでに出場資格を得ている6チーム(Previous Major’s Fallenと呼ばれる)が含まれます。前回のMajorでLegends Stageの下位6チームとなったチームです。さらに、Minor Championから出場資格を得た10チームが加わります(Minorから出場資格を得ることの詳細については後ほど説明します)。
Champions Stageの最終勝者がMajor Championであり、賞金総額$100万のうち$500,000を獲得します。
全部で3ゲーム勝ったチームが次のステージに進みます。16チーム中8チームだけが進むことができます。つまり、残りの8チームが敗退となります。Challenger Stageから勝ち上がった8チームは、別の8チームが待っているLegends Stageに進出します。
Legends Stage
Challenger Stageで3試合勝った8チームがLegends Stage(2週目から開始)に「New Challengers」として加わります。また、このステージは、前回のMajorでChampions Stage中に対戦した8チームから成る「Current Legends」に特長があります。
いくつかの重要な要素として、New Legendsは潜在的にLegends StageのCurrent Legendsよりも有利である可能性があることを覚えておいてください。なぜならば、環境に慣れる時間とプレイイングエリアに適応する時間があるからです。
前提として、Legends StageとChallengers Stageでは独自のスイスシステム形式を使用します。ある意味、ラウンドロビン形式に似ていますが、スイスシステムはラウンドベース形式であり、インスタントエリミネーションがありません。また、各チームの合計スコアを使用して、各ラウンドで対戦します。
Challenger StageとLegend Stageでは、使用されるのがBo1(一勝先取)スイスシステム形式のため、チームは同じチームと1回だけ対戦するということを理解しておくことが重要です。つまり、試合に負けた場合、大会後半のステージまでそのチームと再戦する機会を失くす(チームが先に進んだ場合)ということです。
Champions Stage
Legends Stageが近づくと、上位8チームがChampions Stageに進出します。これは大会の最終週(つまり3週目)のことです。ここで脱落したチームは自動的に、次回のMajorでLegends StageにCurrent Legendとして出場する資格を得ることになります。
Champions Stageでは、チームは互いにBo3ノックアウト(シングルエリミネーション)形式で対戦します(準々決勝、準決勝、グランドファイナル)。このステージの最終勝者がMajor Championであり、賞金総額$100万のうち500,000を獲得します。賞金総額の配分の詳細に関しては以下をご覧ください。
各ステージの分析
前に説明したとおり、Valveは2018年の初めにCS:GO Majorの運営方法を変更しました。これより以前は、3つのステージにわたるトーナメントで合計16チームしかMajorには出場できませんでした。
Challenger StageとLegends Stageでは、Bo1スイスブラケットが使用されます。Championship Stageでは、Bo3ノックアウト(シングルエリミネーション)形式で互いに対戦します。
以前の形式のステージは、Majorオフライン予選、グループステージ、ペイオフでした。8つの追加チームが加わったことで、この種類のイベントで通常対戦できないチームが参加することを許可されました。
この1例がFACEIT London Major 2018のcompLexityでした。このチームが優秀な成績を収めるであろうとは期待はしていませんでしたが、実際にはChallenger Stage、Legend Stageと進み、Champions StageでMiBRに敗北しました。
CS:GO Majorの出場資格を得る方法MinorからMajorへ
Valveは2016年の初めにMinor予選を発表して大会を改革しました。このプロセスによって、CS:GOのさらなる成長を促し、地域以外やLANイベントで必ずしも対戦していなかった可能性のある地域チームがオフラインイベントに進み、以前使用していたよりもさらに厳格な環境で対戦できるようにしました。
Minorでは4つの地域(CIS、ヨーロッパ、アジア、アメリカ)に分かれて対戦します。それぞれ賞金総額は$50,000になります。重要なポイントは、ヨーロッパやアメリカでは追加の2チームに対応するため、1つではなく2つの予選があることです。
Minor大会に出場するチームにはある制限が適用されます。チームは各地域出身のチームメンバーが大多数を占めていなければなりません。つまり、ヨーロッパのMinorに出場する場合、少なくとも3名はヨーロッパ地域出身のメンバーである必要があります。チームを作るために、メンバーとして他の地域の出身者を2名入れることができます。
通常、MajorのイベントホストがMinorの要求に対応しますが、以前は各地域でそのような大会を運営するために、十分準備ができるイベント主催者に委託していました。
また、Minorの実施方法に関してもイベント主催者に依存しています。 その1つは、ESL(IEMカトヴィツェ2019 – Minorシリーズ)など大規模なオンライン予選を実施することです。IEMカトヴィツェ2019 – Minorでは、16チームによる2つのブラケットから構成されたオープン予選をホスト(ヨーロッパ地域の場合)しました。各オープン予選の上位2チームはクローズド予選に進出します。
CS:GOの最新情報を把握しておくのは役に立ちます。HLTV.orgやCS:GOのサブレディットなど、信頼性の高いソースのコンテンツを確認することは大事です。
クローズド予選は同様の方式で進みますが、例外として8つの追加がすでに対戦に招待されており、全16チームの構成となります。 IEMカトヴィツェ2019 – Minorチャンピオンシップシリーズのクローズド予選もまたBo3形式で対戦します。この予選では、負けたチームが2回目の出場資格のチャンスを得るダブルエリミネーションブラケットを使用します。
クローズド予選では、チームは4つのラウンド(Ro4)の1つのブラケットに配置され、全部でブラケットが4つあります。各ブラケットで勝ち上がったチームにはMajorのChallenger Stage枠が確定します。
さらに、負けたチームは別のRo4ブラケットに配置されます。これは「敗者のブラケット」として呼ばれ、もう一度対戦し、勝てば下位シードでMajorに進むことができます。
Minor大会のこの部分は「最後の試合」でもあり、クローズド予選の上位4チームがそれぞれ賞金総額$50,000を分け合います。
前回のCS:GO Majorの勝者
過去6年間は多くのチームに浮き沈みがありましたが、そのうちいくつかは最近では見当たりません。この6年間を通じてMajorは13回開催され、次回は2月にあります(各Majorの一覧は以下にあります)*。
CS:GO Majorトーナメント
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場所
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優勝
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準優勝
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2013 DreamHack CS:GOチャンピオンシップ
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Jönköping
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Fnatic
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NiP
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ESL Oneカトヴィツェ2014
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カトヴィツェ
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Virtus.Pro
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NiP
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ESL Oneケルン2014
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ケルン
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NiP
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Fnatic
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DreamHack Winter 2014
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Jönköping
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Team LDLC.com
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NiP
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ESL Oneカトヴィツェ2015
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カトヴィツェ
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Fnatic
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Nip
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ESL Oneケルン2015
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ケルン
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Fnatic
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Team EnVyUs
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DreamHack Open Cluj-Napoca 2015
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Cluj-Napoca
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Team EnVyUs
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Na’Vi
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MLG Majorチャンピオンシップ: コロンバス
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コロンバス
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Luminosity Gaming
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Na’Vi
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ESL Oneケルン2016
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ケルン
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SK Gaming
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Team Liquid
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ELEAGUE Major 2017
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Atlanta
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Astralis
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Virtus.Pro
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PGL Majorクラコフ2017
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クラコフ
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Gambit Esports
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Immortals
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ELEAGUE Major: ボストン2018
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Atlanta (ELEAGUE Aarena)
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Cloud9
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FaZe Clan
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FACEIT Major: ロンドン2018
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ロンドン
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Astralis
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Na’Vi
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IEM Season XIII – ワールドチャンピオンシップ
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カトヴィツェ
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未定
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未定
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*このリストはValveがスポンサーをしたMajorで勝利したチームのみを記載しています。
歴史的にみて、NiPやFnaticなどのチームが、Majorだけでなく他のさまざまな大規模イベントでも、ほとんどのチャンピオンシップで最有力候補であったことは忘れてはいけません。興味深いことに、Virtus.ProはかつてMajorで優勝と準優勝を果たしたことがありますが、CS:GOロスター(CS:GO Majorの過去優勝チームのいくつか)から長年漏れていました。
CS:GO Majorはその年の最も重要なイベントの1つと位置づけられ、CS:GOについては「世界」イベントはありませんが、Majorは年2回(通常、年初と年末)開催されます。
もちろん、優勝と準優勝は年が経つにつれ大きく異なってきます。CS:GOはスピード感にあふれたゲームであり、通常、ロスターの交換やチーム全体の低迷はすぐに発生します。というのも、今ティア1のチームが、2年後もそうだとは限らないからです。
各チームのロスターの変更や作成に関する最新情報を把握しておくのは、間違いなく役に立ちます。これらのことから、HLTV.orgや独自のCS:GOのサブレディットなど信頼性の高いソースかのニュースコンテンツを確認することは重要です。
CS:GO Majorの賞金総額の詳細
各Majorの賞金総額は$100万になります。つまり、チームがChampion Stageまで進出すると、最終順位にかかわらず賞金が保証されます。賞金総額は細かく分けられ、各チームは最終順位に応じてその一部を獲得します。詳細は以下をご覧ください。
CS:GO Major: 賞金一覧
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賞金総額
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1位
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$500,000
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2位
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$150,000
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3位~4位
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$70,000
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5位~8位
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$35,000
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合計
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$1,000,000
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Minorの賞金総額はこれよりも少額で、数チームで分け合います。詳細については以下の表をご覧ください。
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CS:GO Minor: 賞金一覧
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賞金総額
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1位
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$30,000
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2位
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$15,000
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3位
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$5,000
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合計
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$50,000
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CS:GO Majorの過去の勝者と現在の勝者から何を学びましたか?
お気に入りのCS:GOチームを追跡していくことは重要です。それは、チームの状態を確認し続けることになり、今後の大会のパフォーマンスを測ることにもなるからです。ただし、これが困難な時もあります。ゲームのすべてが明確にわかるわけではないからです。チームの調子が良くて勝利することもあります(特にスイスシステム形式の場合)。
イベントにベットする場合、少し時間を取って前回のMinorとMajorのイベントを見直すとよいでしょう。各チームの進行状況をたどりながら対戦相手を確認でき、イベント外の活動内容を追跡することもできます。
再度、例としてcompLexityを挙げると、Challenger StageからChampions Stageまで進出することは偉業のように思えます。しかし、Challenger StageとLegends Stageで対戦したチームと比較すると、比較的容易であることがわかります。
また、Champion Stageまで進出した他の競合チームと同様に、彼らの地域外で対戦していないチームを調査することも重要です。トーナメントのこのステージは張り詰めた雰囲気に包まれており、チームがこの雰囲気に呑み込まれないようにするには、過去の経験が少しは必要かもしれません。もちろん、観衆がプレイヤーのパフォーマンスに与える影響にも対応しなければなりません。