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4 29, 2023
4 29, 2023

MSIブラケットステージ | ベットプレビュー

ブラケットステージ進出がすでに決めているのはどのチーム?

MSI 2023を制する最有力候補はどのチーム?

T1は三度めの戴冠なるか?

MSIブラケットステージ | ベットプレビュー

これまでと違い、MSI 2023はランブルステージを完全に回避した新形式で行われます。従来の「プレイイン」「ランブル」「ブラケット」の3ステージ制を廃止したため、観客は「プレイイン」ステージの後に、ダブルエリミネーションブラケットによる「ベストオブファイブ」を見ることができます。この形式は世界大会のプレーオフを彷彿とさせますが、CS:GOのグループステージのヒントにもなっています。

現在プレイインステージに残っているチームが、残り3枠をかけて待ち構えています。各グループの現時点での有力候補はG2 Esports(15.300*)とBilibili Gaming(7.860*)であり、3位はGAM(30.820*)とPSG Talon(30.820* )が一騎打ちの様相を呈しています。

Mad Lions

LEC Spring splitの覇者であり、ヨーロッパ第1シード。ベストオブワン形式のトーナメントを勝ち上がり、タイブレークまでもつれた末に激戦を制しました。ヨーロッパではTeam VitalityかBDSが勝利を収めると予想されていましたが、ヨーロッパで最も人気のあるプレイヤーJavier "Elyoya" Prades Batallaがプレーオフを勝ち上がり、ブラケット内でその勢いを止めるものはいなくなりました。G2、Vitality、BDSに勝利することは並大抵のことではありませんが、彼らはそれを成し遂げたのです。

LCSとLECの両方のトロフィーを有する特別なクラブの一員となったYasin “Nisqy” Dinçerは、今後国際的なステージに照準を合わせていくことになります。Mad Lionsへの期待は高くないものの、準決勝までに敗退する世界線は想像できません。しかしながら、Easternのチームは馬力があるため、現実的にそれ以上勝ち進むと見る者は少ないでしょう。

Pinnacleでは、イベント全体で勝利した場合28.000*と評価しています。

JD Gaming

個人的には、JD Gaming(JDG)がイベント全体の勝者になると考えています。Gen.Gから「Ruler(支配者)」ことPark Jae-hyukを引き抜き、若手のスタープレイヤー「knight(騎士)」ことZhou Dingを獲得したJDGは、既存プレイヤーと合わせて戦力充実させ、今年のスーパーチームと呼ぶにふさわしいチームとなりました。LPLで安定かつ圧倒的なパフォーマンスを発揮した「支配者」は初のLPLタイトルを獲得しました。このチームを細かく見ていけば、MSIのどのポジションにおいても最強であると評価しています。

挑戦を標榜しているMSIでも、いくつかの伝統はそのまま残すことが大切です。ですから、昨年王者となったRoyal Never Give Upに続き、2023年の覇者も中国のチームになるかもしれません。LPLの中国の強豪チームなかでもトップクラスがいかに僅差であったかを考えれば、JDGに関して私が不安視していることは、Bilibili Gamingがプレイインステージから勝ち上がって準決勝で再び対戦することのみです。とはいえ、新しい下位ブラケットもあることから、このまま勝ち進めないということは無いのではないでしょうか。

Pinnacleでは、イベント全体で勝利した場合3.390*と評価しています。

T1

T1は他の多くのチームとは違い、すでに一歩抜きん出ています。選手の在籍期間がモノを言うのか、プロ生活10年目を迎える「詐欺師」ことSang-hyeok選手はもちろん、昨年のMSIとWorldsの両方で準優勝した後も選手が残留しています。しかし、このチームがブラケットステージの他のチームと違う理由は、多少前向きでないものも含めてもうひとつあります。昨年のWorldsでの優勝は韓国代表としてでしたが、このときLCKは例年のように大会の出場権を追加することなく第2シードのチームが繰り上りでブラケットステージへ出場しました。つまり、このチーム以外はすべて事前に決められた第1シードであったこということです。

ただ、だからといって、T1が昨シーズンの強豪でなかったことにはなりません。今年、このチームは「ほぼヒーロー」というひと味違った存在感も示しています。T1は、2022年LCK春決勝、2022年MSI決勝、2022年LCK夏決勝、2022年Worlds決勝、そして2023年LCK春決勝に進出しています。これらすべてで決勝へ駒を進めているなか、そうでなかったのが2022年春だったというだけです。挑戦と失望を繰り返して未だ夢果たせず、シルバーコレクターとなっています。今回のMSIで夢を叶えるのか、国際大会3回連続で逃すのか?悲願の優勝は遂げられるでしょうか?

Pinnacleでは、イベント全体で勝利した場合3.710*と評価しています。

Cloud9

2021年に「Perkz」ことLuka Perković版の選手登録名簿で2018年以来となるWorlds準々決勝進出を果たして以来、Cloud9はここ数年、波乱万丈の日々を過ごしてきました。Perkzがヨーロッパへの帰国を決めると、「Fudge」ことIbrahim Allamiがミッドレーンに移ったものの、ほどなくトップレーンに戻されました。アイデンティティを見つけるのに苦労したSummer Splitの後、Cloud9は最終的に、プロとしての資質を示すためにアカデミーチームでのトライアルを経て、「EMENES 」ことJang Min-sooを含む選手登録名簿におさまったようです。LCS春のプレーオフで、「EMENES」が与えられた役割において他の大半の選手より一枚上手であることを示したものの、それに見合うだけの立ち居振る舞いも持っているようです。このことは、Cloud9のファンにとってはミッドレーン担当が定着するチャンスでもあるため、非常に楽しみです。

「LS」ことNick De Cesare前監督の人脈を生かして、T1アカデミーの若手ADキャリー、「Berserker」こと Kim Min-cheolをスカウトできたことは、何よりの収穫でした。元ADキャリーの「Zven」ことJesper Svenningsenは見事にサポート役に回り、このコンビは結成以来、LCSで右に出る者の無い存在となっています。Worldsでの成績はパッとしなかったものの、コンビとして成長する時間に恵まれたため、同じLCKの新鋭、「Prince」ことLee Chae-hwanにふさわしい相手とみなされました。「Fudge」と「Blaber」ことRobert Huangは、それぞれの役割において、この選手登録名簿で最も安定したベテランプレイヤーに成長しました。Cloud9は現在、北米で賄える最高の人材と、その地域でも信じられないほど強力な輸入プレイヤーという、インパクトを与えるために必要なピースをすべて持っています。今回の選手登録名簿は、久しぶりに北米の期待を高めてくれるでしょう。

Pinnacleでは、イベント全体で勝利した場合18.890*と評価しています。

Gen.G

最後になりましたが、LCKの勝利者をご紹介しましょう。ルーキーの「Peyz」ことKim Su-hwanは、自身初となるLCK決勝進出からの優勝だけでなくMVPも獲得し、素晴らしいシーズンを走り切りました。 「Chovy」ことJeong Ji-hoonもWorlds 2022準決勝で自らT1的なチョークポイントを決めた後、調子を取り戻したようです。「支配者」のようなプレイヤーを失っても、なお国際大会で圧倒的な強さを見せつけるというのは、戦慄すべきことです。言うまでもなく、経験の浅い「Peyz」が国際大会やそれに伴うプレッシャーの中でこの驚異的なパフォーマンスを維持できるかどうかは未知数と言えるでしょう。LCKの第1シード代表として、決勝に進めないのは非常に残念なことです。

Pinnacleでは、イベント全体で勝利した場合3.810*と評価しています。

*オッズは変更される場合があります。

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筆者について

Jacob Crick

A Computer Scientist who’s been following CSGO since 2015 and League since 2019. Jacob has a passion for the continued growth of the Esports scene, looking for ways to facilitate connections between fans and players.

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